日经春秋 20160326

来源:互联网 发布:链轮厚度计算软件 编辑:程序博客网 时间:2024/06/10 00:16

上り一番列車の「はつかり10号」は海峡のトンネルを抜け、早春の日差しがまぶしい雪原へ躍り出た。「おお、本州だ!」。割れんばかりの拍手が満員の車内に響いたのを覚えている。1988年3月13日――。青函トンネル開通の日の、胸の高鳴った乗車取材である。

▼じつに四半世紀余を経て、その海底の動脈が新たな役割を担う。きょう開業する北海道新幹線は、ほんとうはトンネルの開通に合わせて誕生する予定だった。それがいったん凍結され、在来線だけがこの道を走ってきた日々を思えばついに……の感は深い。ほかの新幹線とは違う重みをかみしめる人も少なくはないだろう。

▼もっとも前途はなかなか厳しい。東京から新函館北斗まで最速で4時間2分。北海道まで新幹線で行ける。北の大地を新幹線が走る。それ自体はまさに壮挙なのだが、だから飛行機に勝てるかといえば容易な話ではない。しかも札幌までつながるのは15年も先だ。エキゾチックな函館の魅力をもってしても苦労は絶えまい。

▼現実を見ればめでたさも中くらいだ。とはいえ、かつては船で渡るしかなかった津軽海峡である。青函連絡船「洞爺丸」の事故ではおびただしい犠牲者を出した海である。その下を新幹線が走る時代をまずは率直に喜ぼう。28年前の取材では消える連絡船にも乗った。洋上3時間50分。長い航海の記憶がいよいよ遠くなる。

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